
産業保健師に興味がある!
未経験でも転職できるかな?

大丈夫です!
筆者も未経験から産業保健師に転職しました。
「産業保健師の仕事って楽なのかな?」
「産業保健師になりたいけど、未経験でも転職できるの?」
このように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
たしかに、産業保健師の求人の中には、「経験者歓迎」や「実務経験必須」と書かれているものも多く、未経験では難しそうに感じますよね。
しかし、未経験から産業保健師に転職することは可能です。
実際に、私も病院看護師から未経験で産業保健師へ転職しました。
産業保健師は、夜勤のない働き方をしたい方や、精神的な負担を減らしたい方、看護師・保健師の資格を活かしながら長く働きたい方に向いている仕事です。
一方で、未経験で応募できる求人は限られているため、転職活動の進め方を間違えると、チャンスを逃してしまうこともあります。
この記事では、私が未経験で産業保健師へ転職した体験をもとに、転職活動で工夫したことや、実際に働いて感じたメリット・デメリット、未経験で転職を成功させるポイントをご紹介します。
- 未経験で産業保健師に転職したい人
- 産業保健師への転職活動を成功させるポイントを知りたい人
- 産業保健師の給与、メリット、デメリットが知りたい人
病院看護師から産業保健師へ転職した理由
私が病院看護師から産業保健師への転職を決意した理由は、夜勤による体力的な負担と、命を預かる仕事の精神的なプレッシャーが大きくなったからです。
看護師3年目になると夜勤の回数が増え、週のほとんどは夜勤シフトでした。私は夜勤中の仮眠ではなかなか眠れない体質だったため、夜勤明けはぐったり。
休日も一日中寝て過ごすことが多く、当時付き合っていた彼(現在の夫)からも心配されるほどでした。
仕事に行く前の電車では、SNSで「看護師 やめたい」「看護師 つらい」と調べて、同じような気持ちの人を探していました。
毎日が「仕事に行くか、寝るか」の繰り返しで、このままの働き方を続けていいのか考えるようになりました。
そんな中、インシデントを経験しました。幸い大きな事故には至りませんでしたが、改めて命を預かる責任の重さを痛感し、精神的にも大きな負担を感じました。
この経験をきっかけに、病院看護師として長く働き続けるのは、心身ともに負担が大きすぎると感じ、転職を決意しました。
大学4年生では保健師のゼミに所属し、卒業論文も産業保健分野をテーマに執筆しました。
もともと産業保健師の仕事に興味があったことに加え、夜勤のない働き方をしたいという思いもあり、未経験ではありましたが産業保健師への転職にチャレンジしました。
未経験でも産業保健師へ転職できた理由
保健師資格を持っていた
産業保健師の求人では、保健師資格が応募条件になっていることがほとんどです。
企業看護師として募集している求人もありますが、求人数は少なく、保健師資格を持っている方が応募できる求人の幅は広がります。
私も保健師資格を取得していたため、未経験でも応募できる求人を見つけることができました。
看護師経験をアピールした
看護師経験の中で、産業保健師の仕事で活かせそうなことをアピールしました。
私は小児科病棟で働いていましたが、患者さんやご家族への説明力やコミュニケーション力、退院後の生活指導、多職種との連携の経験などは、産業保健師でも活かせると考えていました。
履歴書や面接でも、病院で培った経験を産業保健師でも活かしたいという思いを具体的に伝えるよう意識しました。
面接で伝えたこと
面接では、「未経験だけどこれから勉強します」では弱いと思い、病院看護師の経験が産業保健師でも活かせることを意識して伝えました。
具体的には、次のような点をアピールしました。
- 患者さんやご家族と関わる中で身につけたコミュニケーション力や傾聴力
- 病棟で経験した多職種との連携力・調整力
- 退院指導や生活指導など、健康指導の経験
- ExcelやPowerPointなどパソコン操作ができることや、新しいシステム・ツールにも抵抗がないこと
- 病気の治療だけでなく、病気を予防する仕事に携わりたい思い
- 企業やビジネスの仕組みに興味があり、働く人の健康づくりに貢献したいという気持ち
面接では「産業保健師になりたい」という気持ちだけでなく、「病院での経験を企業でどう活かせるか」まで具体的に伝えることが大切だと思います。
転職活動でやったこと
転職サイトに登録した
まずは、看護師や保健師向けの転職サイトに登録し、産業保健師の求人を探しました。
病院で働きながら転職活動をしていたため、毎日求人をチェックするのは難しい状況でした。
産業保健師の求人は募集数が少なく、掲載期間も短いことが多いため、自分だけで探すことに限界を感じ、転職エージェントを利用しました。
希望に合う求人が出た際にはすぐに連絡をいただけたため、応募のタイミングを逃さずに済みました。
また、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策もサポートしていただき、働きながらでも効率よく転職活動を進めることができました。
特に未経験で産業保健師を目指す方は、求人情報を逃さないためにも転職エージェントを活用することをおすすめします。
何社応募した?書類選考で落ちた数…
転職エージェントの方には、自宅から通勤可能な範囲で未経験でも応募できる産業保健師の求人があれば、すべて紹介・応募したいとお伝えしました。
実際に応募したのは10社以上でしたが、書類選考を通過したのはわずか2社。
そのうち1社では3回の面接を経て、内定をいただくことができました。
転職活動をはじめてから内定をいただくまでにかかった期間は、4か月でした。
未経験で産業保健師への転職は決して簡単ではありません。しかし、諦めずに応募を続けることと、転職エージェントを活用してチャンスを逃さないことが、転職成功につながったと感じています。
実際の産業保健師の仕事内容
私が勤務していた会社では、複数の企業を担当する産業保健師として働いていました。
担当企業の従業員が健康に働けるよう、健康管理や保健指導を行うことが主な仕事です。
私が実際に担当していた業務は、次のとおりです。
- 健康診断結果の確認・事後フォロー
- 産業医との連携、面談日の調整
- 保健指導(生活習慣病予防や特定保健指導など)
- 健康相談
- ストレスチェック後の対応
- 長時間労働者への面談
- 休職・復職支援
- 企業担当者との打ち合わせ
- 報告書や資料の作成
- 健康セミナーの実施
デスクワークも多く、ExcelやPowerPointを使って資料を作成したり、オンラインで打合せを行ったりする機会も多くありました。
また、産業保健師は従業員だけでなく、企業の人事・総務担当者とのやり取りも多い仕事です。
健康診断の事後フォローやストレスチェック、休職・復職支援などでは、人事・総務担当者と連携しながら対応を進めていました。
病院では患者さんや医療スタッフと接する機会がほとんどだったため、企業で働く方とのコミュニケーションに最初は戸惑うこともありました。
そのため、転職後はビジネスマナーやメールでの敬語、電話応対などを改めて勉強しました。
看護師としての経験だけでなく、会社員として働くためのスキルも身につける必要があると感じました。
病院看護師との仕事内容の違い
私が働いていた病院看護師と産業保健師の仕事内容の違いです。
| 仕事内容 | 病院 | 産業保健師 |
|---|---|---|
| 夜勤 | あり | なし |
| 急変対応 | あり | なし |
| 対象者 | 患者さん | 健康な従業員、要フォロー者 |
| 医療処置 | 多い | ほとんどなし |
| 残業 | 多い | 基本なし(繁忙期のみ月に数時間程度) |
| 年収 | 夜勤込みで高い | 賞与次第・会社規定による |
| 働き方 | シフト制 | 土日休み |
| デスクワーク | 少ない | 多い |
| 精神的負担 | 大きい | 比較的少ない |
実際に働いてわかった産業保健師のリアル
給与は下がった?
結論から言うと、転職1年目は年収が少し下がりましたが、2年目には病院看護師時代を上回る年収になりました。
面接の段階で給与についてもしっかり相談し、基本給は病棟勤務時代の「夜勤手当を除いた月収」とほぼ同じ条件で入社しました。
そのため、毎月の給与は大きく下がったという印象はありませんでした。
一方で、病院勤務では夜勤手当があったため、1年目の年収は病院看護師時代より少し低くなりました。
しかし、勤務2年目には仕事ぶりを評価していただき、賞与(ボーナス)がアップしました。
その結果、夜勤をしていた病院看護師3年目の年収をわずかに上回ることができました。
もちろん、企業によって給与制度は異なりますが、成果や評価が賞与に反映される会社であれば、年収アップを目指せる可能性もあります。
メリット
夜勤がなくなり、生活リズムが整った
病院勤務では、夜勤明けは疲れて一日寝て過ごすことも多くありました。
産業保健師になってからは、日勤のみ、残業なしの働き方で規則正しい生活ができるようになりました。
休日も予定を立てやすくなり、心身ともに余裕を持って過ごせるようになりました。
働き方の自由度が高い
コロナ禍を経て、オンライン面談や在宅勤務が普及し、病院勤務に比べると柔軟な働き方ができました。
精神的な負担が少ない
病院勤務では、患者さんの急変対応やインシデントへの緊張感が常にあり、精神的なプレッシャーを感じながら働いていました。
一方、産業保健師は病気の治療ではなく、健康管理や病気の予防が主な仕事です。そのため、命に直結する判断を求められる場面は少なく、精神的な負担は大きく減りました。
もちろん、休職・復職支援やメンタルヘルス対応など責任のある業務はあります。しかし、病院勤務のように常に時間に追われたり、急変対応をしたりすることはほとんどなく、落ち着いて一人ひとりと向き合える環境でした。
私にとっては、心に余裕を持って働けるようになったことが、産業保健師へ転職して一番良かったと感じる点です。
デメリット
求人数が少なく、転職のハードルは高い
産業保健師の求人は病院看護師に比べて少なく、未経験歓迎の求人はさらに限られています。
私も10社以上応募し、書類選考を通過したのは2社だけでした。
ビジネスマナーを学ぶ必要がある
産業保健師は、人事・総務担当者と連携する機会が多い仕事です。
転職後は、メールの書き方や電話応対、敬語、名刺交換など、社会人としてのビジネスマナーを改めて勉強しました。
デスクワークが多い
健康診断の結果確認や資料作成、報告書の作成など、パソコンを使う業務が多くあります。
体を動かす仕事が好きな方は、物足りなさを感じるかもしれません。
臨床スキルを使う機会が少ない
採血や点滴などの看護技術を行う機会はほとんどありません。
臨床スキルを維持したい方には、不安を感じる部分かもしれません。
向いている人・向いていない人
産業保健師に向いている人
- 夜勤のない働き方をしたい人
- 人と話すことや相談に乗ることが好きな人
- 多職種との調整が得意な人
- 病気の予防や健康づくりに興味がある人
- パソコン操作や事務作業に抵抗がない人
- 企業や働く人を支える仕事に興味がある人
産業保健師に向いていない人
- 採血や点滴など臨床業務を続けたい人
- 急性期医療や救急医療にやりがいを感じる人
- デスクワークが苦手な人
- 一人で考えて仕事を進めることが苦手な人
- ビジネスマナーや企業文化に抵抗がある人
よくある質問
未経験でも産業保健師へ転職できますか?
はい、未経験でも産業保健師へ転職することは可能です。
私も病院看護師から未経験で産業保健師へ転職しました。
ただし、未経験歓迎の求人は多くありません。私も10社以上応募し、書類選考を通過したのは2社だけでした。
転職サイトや転職エージェントを活用し、求人をこまめにチェックすることが転職成功のポイントです。
保健師資格だけで転職できますか?
保健師資格は応募条件になっている求人がほとんどですが、資格だけで採用されるわけではありません。
面接では、看護師として培ったコミュニケーション力や健康指導の経験、多職種との連携経験など、産業保健師として活かせる強みを具体的に伝えることが大切です。
年収は下がりますか?
企業によって異なります。
私の場合は、1年目は夜勤手当がなくなった分、年収は少し下がりました。しかし、2年目には仕事を評価していただき、賞与がアップしたことで、夜勤をしていた病院看護師時代をわずかに上回る年収になりました。
給与だけでなく、夜勤がなくなったことや働きやすさも含めて考えることが大切です。
夜勤はありますか?
一般的に、産業保健師の仕事に夜勤はありません。
勤務時間は企業の営業時間に合わせた日勤が中心で、土日祝日が休みの企業も多くあります。
ただし、勤務時間や休日は企業によって異なるため、応募前に募集要項を確認しましょう。
求人はどこで探せますか?
産業保健師の求人は、看護師向けの転職サイトや転職エージェントで探すのがおすすめです。
私も働きながら転職活動をしていましたが、転職エージェントを利用したことで、希望に合う求人を紹介してもらえました。
また、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策も受けられ、効率よく転職活動を進めることができました。
産業保健師の求人は募集数が少ないため、複数の転職サイトに登録して情報収集しておくことをおすすめします。
まとめ
病院看護師から未経験で産業保健師へ転職することは、決して簡単ではありません。
私も10社以上に応募し、書類選考を通過したのはわずか2社でした。
しかし、転職エージェントを活用しながら諦めずに応募を続けた結果、未経験で産業保健師へ転職することができました。
実際に働いてみると、夜勤がなくなり、生活リズムが整ったことに加え、精神的な負担も大きく減りました。また、病気の予防や健康づくりに携われることにも、大きなやりがいを感じています。
一方で、求人数が少ないことや、ビジネスマナーを身につける必要があるなど、未経験ならではの苦労もありました。
それでも、看護師としての経験は産業保健師の仕事でも大きな強みになります。
「夜勤のない働き方がしたい」「予防医療に携わりたい」「長く働ける環境に転職したい」と考えている方は、ぜひ一度、産業保健師の求人を探してみてください。
まずは転職サイトや転職エージェントに登録し、どのような求人があるのか情報収集から始めることをおすすめします。


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